◇ メールマガジン 《ビジネス本から学ぶ経営のヒント》 ◇
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◇ビジネス本から学ぶ経営のヒント◇ vol.2

2003.04.14

「売る力を2倍にする戦略ガイド」より
水口 健次 著 日経ビジネス人文庫

顧客は、自分の欲しいものを知らない

今現在「貧しかった時代」に実感をおぼえる人は少人数であり、
不況と言われていても、まだまだ豊かであるといえるでしょう。

この本の筆者も含め、現代のマーケッターたちは口をそろえて、
「今に生きる人々は、自分の欲しいものがわからない」
と言っている。

なるほど、家電の量販店などでは、特に新入学・新社会人が誕生
する今の時期には、一人暮らしを対象とした生活家電一式を
パックにして販売したりしている。

言われてみれば、ファーストフードの「なんとかセット」なども
そうなのかもしれない。

一方では、
お昼時のTV番組で「みのもんた」さんが、
「奥さん、ココアが体にいいんですよ!」
と言った日には、ス−パーの商品棚からココアがなくなる。

欲しいものがわからない消費者は、誰かに
「これを買いなさい」
といわれるのを待っているのかもしれない。

それならこれをヒントに、他の業界にも取り入れてみたらどうだろう?

例えば、
今までグリーン・指定・自由など座席指定しかなかった新幹線の切符に、
「ディナー付き切符」「飲み放題切符」
などどうだろう?
出張で食事を取る時間がない、また出張と同時に接待もなどという
多忙なビジネスマンに意外とニーズがあるかもしれない。

また、エンターテイメント系では、同タイトルもしくは関連性ある
「書籍・映画・CDのパック販売」などどうだろう。
同時期に流行していたものをパックにして販売すれば、結婚記念日
や誕生日の記念またはプレゼントとして、案外いけるかもしれない。

こう考えると、最近よく耳にする「コラボレーション」という言葉にも
通ずるところがあるのでは?

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◇ビジネス本から学ぶ経営のヒント◇ vol.1

2003.03.31

「幸せな小金持ちへの8つのステップ」より
本田 健 著 ゴマ・ブックス

日本の「会社主義」は、「良く機能している社会主義システム」?

最近どこの書店にいっても、売り場の良く目に付くところにあり、売れている本の一つです。
ひところブームであった「金持ち父さん・・」が日本の実情では多少なじみにくかったのに対し、この本も含めた著者の一連のシリーズは、あくまでも日本人向け(日本人が書いているのだからあたりまえか)、かつ、内容も簡潔に書かれており、とてもわかりやすく書かれていると思います。
以下、そのなかの記述からの引用です。

『アメリカのある社会学者に言わせると、日本の「会社主義」は、世界史上まれに見る「良く機能している社会主義システム」なのだそうです。』
その理由の一つとして、
『どれだけ業績を上げても、自分だけ高給をとることは許されません。一億円余分に稼いでも、500万円ボーナスが余分にもらえる会社は少ないでしょう。稼いだお金は、この小さい社会(会社)主義国のより恵まれない人(より能率の悪い人)のところにいくようになっているから・・・』
とあります。

もちろん、このような「所得配分」システムは、とくに「日本の」をつける理由もなく、何処の国へいっても「会社」自体がこのような利益配分で成り立っているものですし、その他異論反論等さまざまな論議をかもしだしそうな記述ですが、ここでは、あくまでも「アメリカのある社会学者に言わせると・・・」とういう前提の上で、おもしろい見方(表現方法)だなあと思い紹介しました。

また、著者は、「お金のために働くことのストレス」のひとつとして、次のようにも記述しています。
『何世紀かしたら、21世紀初頭は「人生で自由なことをするという基本的人権がなかった時代」だということになるでしょう。平均的日本人は、若い頃に「就職」することによって、「自分の時間を好きに使う自由権」とも言うべき権利を放棄させられてしまいます。・・・ローマ時代の奴隷でも、日が暮れれば、労働をやめることができたそうですから、通勤までを労働の一部と考えると、現代日本人の普通の生活は、ローマ時代の奴隷よりはるかに過酷かもしれません。』
まさに、わたしが会社から飛び出し独立した一つの理由も、これですが。著者が書いているとおり、『お金のために働くという意味では、独立して仕事をしている自営業者も同じ。いや、サラリーマンより状況は過酷かもしれません。』
mmmm・・・。私も著者のような「セミリタイヤ」にあこがれるばかりです。

そうならないために、著者が提言しているのが、「自分がいなくても勝手に回る経営システム」です。
とかく、中小・零細企業を代表するオーナー経営企業は、社長がすべてに首をつっこみがちです。
もっといえば「自分より優れた者を排他しがち」です。

これでは、経営者は会社の業績が上がれば上がるほどいそがしくなり自分の時間がなくなる「不幸な大金持ち」にしかなれません。

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